秋から冬に流行する感染症(インフルエンザ、RSウイルス、感染性胃腸炎)

インフルエンザ

原因・感染経路

インフルエンザウイルスを原因とし、くしゃみや咳などのしぶきに含まれるウイルスを吸い込むことによる飛まつ感染、感染した人の飛まつに触れた手や鼻水が付いた手を口や鼻にもっていくことで感染する接触感染などがあります。
毎年、冬に流行し、誰もがかかる可能性があります。
感染力が強く、短期間で多くの人が感染します。

症状

突然の高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、咳、鼻水、咽頭痛などで、全身症状が強く現れます。
高齢者の場合、症状が出にくいため受診が遅れ重症化することがあります。
小さなお子さんも抵抗力が弱く、また自分で上手に症状を訴えられないため、重症化してから気づくことがあり注意が必要です。

かかった場合の対応

▸具合が悪ければ早めに医療機関を受診する(事前に電話をし、発熱していることを伝える)

▸安静にし、休養をとる。十分な睡眠・栄養をとる。

▸水分補給をする。

▸咳やくしゃみがある場合は、マスクをする。(咳エチケット)

▸人混みや繁華街への外出を控える。(登園・登校に関しては保育園、幼稚園、学校の指示に従ってください)

▸小児、未成年者では、インフルエンザにかかったことにより、急に走り出す、部屋から飛び出そうとする、ウロウロと歩き回るなどの異常行動を起こす恐れがあります。
自宅で療養する場合、インフルエンザと診断され治療が開始された後、少なくとも2日間は、小児・未成年者が一人にならないなどの配慮が必要です。

インフルエンザQ&A(厚生労働省)(外部サイトへリンク)

予防

予防接種は重症化を防ぐ効果があります。
65歳以上、または60歳以上64歳で一定の要件を満たす方は区の費用助成があります。
該当する方には、区から予診票を送付しています。
ワクチン接種を希望される際は、予診票を持参の上、医療機関を受診してください。
それ以外の方は直接医療機関にご相談ください。

高齢者インフルエンザワクチン予防接種

感染予防として、せっけんやアルコールなどを使ったこまめな手洗いはもちろんのこと、バランスのよい食事や睡眠を十分とり、抵抗力をつけることは大切です。
インフルエンザウイルスは低温、低湿度の環境で活発になるため、適温を保ち、加湿するなど室内環境を整えることも有効です。
また、症状のある方はマスクをして、周囲の方に感染を広めないよう心がけましょう。

関連情報

インフルエンザ(総合ページ)(厚生労働省)(外部サイトへリンク)
東京都感染症情報センター(外部サイトへリンク)

RSウイルスを原因とする呼吸器感染症です。
3歳までにほぼ100%感染するとされています。
都内では、例年8月頃から患者報告数が増えます。

RSウイルス感染症

原因・感染経路

RSウイルスを病原体とします。咳やくしゃみのしぶきに含まれるウイルスを吸い込む飛まつ感染や、手や指などを介して、ウイルスが口や鼻、および眼に接触することによる接触感染があります。

症状

潜伏期は4から6日です。初めは発熱、鼻水、咽頭痛などの上気道炎によるカゼのような症状から始まり、その後、咳や倦怠感が出現します。乳児の場合は細気管支炎や肺炎など重症化し、入院することもあります。

予防

こまめな手洗いと咳エチケットです。子どものおもちゃなどはアルコールなどで消毒をします。

早産児や慢性肺疾患などを持つハイリスクの乳幼児には、重症RSウイルス疾患を予防するために、パリビズマブ製剤を接種しますが、対象となるかどうかは医師の判断になります。

関連情報

RSウイルス感染症に関するQ&A厚生労働省結核感染症課(外部サイトへリンク)
東京都感染症情報センター(外部サイトへリンク)
国立感染症研究所(外部サイトへリンク)

感染性胃腸炎

感染性胃腸炎は主にノロウイルスを原因とし、冬に流行する感染症です。
ノロウイルスは少量のウイルス量でも感染が成立する非常に感染力の強いウイルスです。
そのため時おり、施設等で集団発生が起きることがあり、これからの季節は注意が必要です。

原因・感染経路

感染性胃腸炎の原因ウイルスは、「ノロウイルス」「ロタウイルス」「サポウイルス」などがあります。秋から冬にかけては、ノロウイルスによるものが最も多くみられます。

感染経路は、ウイルスに汚染された食品を介する食中毒と、ヒトからヒトへの感染があります。
感染した人の便や嘔吐物に触れた手指を介してノロウイルスが口に入る接触感染。
便や嘔吐物に含まれるウイルスが塵と一緒に舞い上がり、吸い込むことによる塵埃感染。
ノロウイルスで汚染された二枚貝を、不十分な過熱処理で調理したものを食べることによる経口感染などがあります。

症状・治療

1から2日の潜伏期の後、腹痛、下痢、嘔吐、発熱などの症状によって発症します。

特効薬はなく、対症療法しかありません。乳幼児や高齢者は下痢や嘔吐による脱水症状で重症化することがあるため、医療機関を受診し少量ずつの水分補給を心がけます。

予防

清潔を保つことと、食品は十分に加熱することです。

調理前後、トイレ、おむつ交換後は石けんで手を洗います。
嘔吐物、便などの処理や消毒をする際は、二次感染など周囲への汚染を防ぐために、マスク、手袋および、エプロンを着用し迅速に行います。消毒薬は次亜塩素酸ナトリウムを用います。

ロタウイルス感染症の予防の場合、乳児期であればワクチンを接種するという方法もありますが、任意接種であり費用の自己負担があります。
ワクチン接種を希望される際は、かかりつけ医にご相談ください。

関連情報

東京都健康安全研究センター(外部サイトへリンク)

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